このブログ「Road to 千葉御三家」では、中学受験における千葉御三家(渋谷幕張中・東邦大東邦中・市川中)を目指す受験生とその親御さん、さらにはその指導に当たる先生方のための情報を発信しております。
このブログを読んでくださっている方から、「指導の受け入れはしていますか?」というご連絡を少しずつ頂くようになったので、指導依頼やプロフィールについて少しまとめておきます。
もし指導をご希望の方がいらっしゃいましたら、以下の「指導について」と「プロフィール」を参照くださいませ。
Contents
指導について
年に5人まで家庭教師(オンライン指導/対面指導)の指導依頼を受け付けています。
また、私事ですが、今年(2025年)の2月に子どもが生まれたため、現在指導量を少し減らしていますが、5月以降少しずつ開放していく予定なので、指導をご検討してくださる方は以下の内容を読んだ上でご連絡頂ければと思います。
基本的な指導方針について:「ディスカッション型」指導
野球やピアノのレッスンを想像して頂けると分かりやすいですが、集団塾や小規模塾は「グループレッスン」、家庭教師や1:1の指導塾は「個別レッスン」と言えます。
「グループレッスン」である集団塾・小規模塾は、そこに入る前に「いかに傾聴力を身に付けさせられたか」ということが、学習習熟度にかなり響いてきます。
なぜなら、塾の先生が授業で100伝えていたとしても、傾聴力のある子は「80~95」くらい聞いている一方で(100はほぼいない)、傾聴力のない子は「5~25」しか、しかも”耳にした”くらいで帰宅してしまいます。(後者の場合、板書をノートしただけで「しっかり聞いた!」と思っていたりする。)
もし今、集団塾で順調に学べていたら、おそらく傾聴力を身につけられているということでしょう。
でももし今、集団塾で学んでいるのに「なんかうまくいかない」という状況でしたら、もしかしたら傾聴力が不十分ということかもしれません。その場合、集団塾で傾聴力の修正が行われることはほぼないため、このまま「グループレッスン」を続けても改善する見込みはちょっと少ないと言えます。渋幕をはじめとする千葉御三家を目指すのであれば、抜本的な変革が必要になってくるでしょう。
もしそういう状況であれば、「ディスカッション型」の指導がとても効果的です。
たとえば、算数の大問を解くときに、問題文を読む段階から一緒に読み、「この部分からこういうことが分かりそうじゃない?」「あ、たしかに!」とか、「あれ、この部分からどういうこと言えそう?」「これって、○○じゃないですか?」「お!いいね!」といった形でディスカッションしながら一緒に解いていくイメージです。
これにより、“解ける人の感覚”を生徒さんに共有しながら読み進めていき、同時に“解けない人の感覚”が出てきた場合はその都度修正する、というピンポイントの指導を問題ごとに進めて、それを積み重ねることで”解ける人の感覚”を持った状態へと進んでいく指導方式です。
塾に通っているけどなかなかうまくいかない、でも渋幕・東邦大東邦・市川をあきらめきれない、という方は、この「ディスカッション型」の指導を検討して頂ければと思います。もしかしたら、「グループレッスン」から「個別レッスン」に変えることで、現状が大きく好転するかもしれませんよ。
塾との併用も可
また、上記の状況とは異なり、塾での学習はうまくいっているけど、渋幕or東邦大東邦or市川への対策を万全にしたいという理由で、塾に通いながらの指導を希望される方も年に数名いらしゃいます。
こういった状況での指導ももちろん大丈夫です。その場合、おそらく科目ごとの指導方針を知りたいかと思うので、以下を参照くださいませ。
算数の指導方針:「脱パターン化学習」
算数については、多くの塾が「パターン化学習」を採用しています。似たような問題を何問も解き、その難易度をページごとに上げていくことで、「できる」という状態にしていく、という方針ですね。
でも、この「パターン化学習」が、最難関校を目指すうえでは非常に大きなネックになっています。
たとえば、つるかめ算であれば「この問題、なんかつるかめ算っぽい」という感覚で解いてしまう子が非常に多い。おそらく8割以上はこの「なんかつるかめ算っぽい」で解いています。(つるかめ算レベルなら問題はないかもしれませんが、この感覚が算数全体に広がると大きな致命傷になる。)
一方で、「どういう条件だと”つるかめ算”的な手法を用いることができるのか」という、「前提条件(判断条件)」を把握できているかというのが数学的思考力であり、最難関校が求めている論理的思考力です。(どういう条件のときに線分図を使うのか、ダイヤグラムを使うのかといった判断もこれにあたります。)
この「前提条件」を、どんな簡単な問題でも確認していくことで、簡単な問題から難解な問題まで「意味を持った解き方(論理的で筋道が明確な解き方)」を生徒自身が判断できるようにする、というのが算数における指導方針です。
この方針により、渋幕などで出題される「初見問題」に対しても、明確な判断基準と論理的思考力をもって対峙できるようになります。
国語の指導方針:「設問」ではなく「本文」が主役
国語の得点が伸び悩む子の多くは、「設問に頭が行き過ぎている」という状況にあります。
言い換えると、
- 設問はしっかり読むけど本文の方はしっかり読んでいない
- 設問を読むためのテクニックとして登場人物や指示語にマークを付けることに意識が行き過ぎて、本文自体をしっかり読めていない
という状況ですね。つまり、いずれにしても「本文をちゃんと読めていない」という状況です。(とはいえ、生徒さん本人は「いや!ちゃんと読めてる!」と感じてしまっていることが非常に多く、だからこそ厄介。)
上記のような状況を生まず、さらには「本質的に国語を学ぶ」ために、国語の指導は2回に分けて行っています。
1回目は、まずは本文だけを読みます。そしてその本文の中にある「教養」について、ディスカッション型で話をどんどん広げていきます。これによって、種々の文章を広く・深く読むための「背景知識」の強化につなげていきます。これを半年くらい続けると、「子どもの読み方」から「大人の読み方」に大きく変化します。たとえば、「資本主義」って何なのか、「アート」とは何なのか、「社会」ってそもそも何なのか、といったことを生徒さん本人が語れるようになります。もちろん、この作業の中で必要な語彙を身につけていくステップも含まれています。
そして2回目の授業で、やっと設問に取り掛かります。1回目の本文読み込みにより、”文章をしっかり読めている人の感覚”で読めているので、設問に対してもしっかりと向き合える状態です。この状態で設問を解いてほしい。
よく思うのは、「塾は設問が主役、学校側は本文が主役」ということです。学校側が、メッセージ性の高い、なおかつ非常に面白い文章を選んで出題してくれているのに、それを設問を解く道具の一つとして教材に押し込んでしまうケースが多い。塾で学んだ子に「前回の国語はどういう文章だったの?」と聞くと、「内容は覚えていない」ということが非常に多い、多すぎる。それが本当にもったいない。
このもったいなさ、言い換えると本質性のなさを避けるために、上記のように2回に分け、しっかりと「文章のメッセージを汲み取る」「そして文章から教養を学び、さらに広げる」というのが国語の指導方針です。
(ちなみに、この過程で本の話をよくするため、指導した生徒さんは読書好きになる子が非常に多いです。そして本に関するディスカッションを都度都度まとめることで文学史対策になったりするので渋幕志望生にはとても喜ばれます。←渋幕は難しめの文学史が過去10年間出題されています。)
理科・社会の指導方針:「蓄積型」×「脱小学生レベル」
理科・社会は一言で言えば、「蓄積型」という指導方針です。
イメージとしては、まずは空のバインダーを用意します。空なのでそこには何も入っていません。このバインダーが生徒さんの「頭の中」と設定します。なので、最初は何も知らないような状況です。「偏差値ゼロだぜ!」という感じです。いや「偏差値ゼロ」なんてないんですが、生徒さん的には「偏差値ゼロ」の方がテンションが上がることが多いみたいです。笑
そこに、理科であれば物理・化学・地学・生物の学んだことを体系的にまとめていく。社会であれば、地理・歴史・公民について学んだことを体系的にまとめていく。時間的に余裕があれば、これを本当にゼロから始めます。小6から始める場合は時間的な余裕がないので、まずはベースとなるプリントを解き、覚え、それをバインダーに挟んでいきます。ここまでが第1段階で、「ベースとなる知識を網羅する」というステップです。
この最低限押さえておくべき内容がバインダーに入ったら、後は問題演習を通して学んだこと、新聞を通して学んだこと、書籍を読んで学んだことをバインダーの中にどんどん書き込んでいく。例えば江戸時代について知らなかったことが出題されていたら、それをバインダーの中の「江戸時代」のページの中に書き込んでいく。これが第2段階で、「問題演習/新聞/書籍を通して知識を拡充する」というステップです。
これを小4から小6まで繰り返していきます。つまり、学んだことがすべて、このバインダーの中にある状態にするわけです。最近だと、多くの塾で「授業ごと」に冊子を配ってますよね。だから、試験直前になって見返したくなっても、どの冊子にあったかが分からなくなってしまう。せっかく学んだことが消失状態になってしまうわけです。でもそうならないように、一つのバインダーにまとめていく。この「消失」がなくなるのがこの方針の利点の1つです。
また、この作業の利点はもう一つあります。それは、たとえば上記の例で書いた「江戸時代」のページであれば、数か月たつと書き込んだ量が増えて読みにくくなっていきます。でもその「読みにくくなったタイミング」で、新しいルーズリーフに新たにキレイにまとめます。この作業によって知識は自分の頭の中で編集・整理され、知識が定着化します(人の頭は編集することで知識が固定化する)。この復習作業が、理科や社会にとっては非常に大きな力を発揮していきます。(やってみると本当に実感します。)
ここまでが「蓄積型」の方針についてですが、方針としてはもう一つあります。
それは、「脱小学生レベル」です。といっても、いたずらに中学や高校レベルの内容をやって悦に浸りたいわけではありません。
この方針を取る背景には、渋幕をはじめとする千葉御三家の出題傾向があります。千葉御三家では近年、圧倒的な知的好奇心を求めるような出題が多くなっており、その圧倒的な知的好奇心をもっていたら「当然、小学校の内容は逸脱しちゃうよね?」という内容の出題も非常に多くなっています。
なので、いたずらに逸脱することはありませんが、知的好奇心を持っていると楽しくてどんどん頭に入ってしまう学びはどんどん伝えていきます。結果、小学校の内容から少し外れたりもしますが、楽しんで学べる内容なので、生徒さん本人的の負荷はほぼありません。そして、千葉御三家で出題される問題に対して、「解ける!」という感覚が醸成されていきます。
昨年度の指導実績
昨年度(2025年度入試)は、千葉御三家志望の生徒さん3名の指導を行いましたが、合格実績は以下のようになっております。
【1人目(小5の11月から指導)】
・第1志望:渋幕→合格
・第2志望:市川→合格
・第3志望:渋渋→不合格
・チャレンジ校:慶應中等部→合格(進学)
【2人目(小6の4月から指導)】
・第1志望:浅野→合格(進学)
・第2志望:東邦大東邦→合格
・第3志望:市川→合格
・チャレンジ校:麻布→不合格
【3人目(小6の11月から指導)】
・第1志望:日本学園(明治大学付属世田谷)→合格(進学)
・第2志望:安田学園→合格
・第3志望:日大一→合格
・チャレンジ校:慶應中等部→不合格
・チャレンジ校:市川→不合格
指導依頼について
指導方針や指導実績に関しては、以上のようになっております。これらを読んだ上で、もし指導をご希望してくださる場合は、以下のいずれかよりご連絡いただければと思います。
- X(旧twitter)にてダイレクトメッセージ(DM)orコメント。
- お問い合わせフォームより送信。
指導料等については、お問い合わせの返信の形でお伝えさせて頂いております。
お問い合わせはフランクな文体で大丈夫ですので、ご質問や不明点なども含めて、気軽にご連絡くださいませ^_^
執筆者のプロフィール
最後にこのブログを書いている執筆者について。

はじめまして、ひろ(@road_to_chiba3)と申します。このブログを書いています。
大学時代から塾講師・家庭教師をスタートして、指導歴は今年(2025年)で23年目になります。前半の約10年は、さまざまな形態の塾で指導を経験してきました。みなさんがご存じの大手集団塾で指導していたこともありますし、逆にそこまで知名度のない個別指導塾で指導していたこともあります。指導だけでなく教材作成や年間カリキュラムの作成などにも携わっていました。また、指導と併行して、私立中高の先生や塾講師の先生を対象とした指導法の講師を行ったりもしていました。
さまざまな形態の指導を経験して、最終的には1:1の指導スタイルがもっとも生徒さんの力を伸ばしたり知性を伸ばすために必要な修正を細かにできる(むしろ集団指導だと難しい)という結論に達し、現在はそのスタイルのみの指導にしぼり、千葉県や東京都の生徒さんを中心に家庭教師のみ行っています。
自分自身が千葉県出身なので、受験生時代は市川・東邦大東邦・渋谷幕張をすべて受験し、すべて合格しました。そして東邦大東邦に進学しました。最終学歴は東京大学大学院工学系研究科修了です。
基本的に穏やかな性格なので、ご連絡下さる際はフランクな漢字で大丈夫ですからね。よろしくお願いいたします!
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今回は以上になります。読んで下さってありがとうございました。
このブログでは、渋幕・東邦大東邦・市川といった「千葉御三家」を目指す受験生・親御さん(+その指導を行う先生)に向けた情報を発信していますので、また読んで見たいなと少しでも思えたら、ぜひブックマークなどしてみて下さいね。
また、ブログの更新情報等をつぶやいているX(旧twitter)もやっているので、よかったらフォローしてみてくださいね。
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ではでは今回はこのあたりで。ありがとうございました!